「65歳以上の高齢者3461万人、総人口の27.3%に」「高齢者人口・割合とも過去最高、女性は3割超え」
2016年09月14日の報道概要
総務省の人口推計によると、国内の65歳以上の高齢者人口は3461万人となり、総人口に占める割合は27.3%に達する。前年と比べて73万人増加し、人口、割合ともに過去最高となる。
70歳以上は2437万人、75歳以上は1697万人、80歳以上は1045万人となり、いずれも高い水準となっている。男女別では、男性が1499万人、女性が1962万人。女性人口に占める65歳以上の割合は30.1%となり、初めて3割を超える。
高齢者の総人口に占める割合は、1950年の4.9%から上昇を続け、2005年には20%を超え、2016年には27.3%となった。日本の高齢化率は主要国の中でも高い水準となっている。
2016年09月当時の背景
2016年当時、日本では総人口が減少に転じる一方で、高齢者の人数と割合が増えるという人口構造の変化が進んでいました。前年の2015年には65歳以上が3384万人、総人口の26.7%となっており、80歳以上の人口も初めて1000万人を超えています。2016年には65歳以上がさらに73万人増え、3461万人となりました。
また、高齢者は単に「増えている世代」というだけではありません。2016年には65歳以上の就業者が730万人と過去最多となり、高齢者の働き方も社会の重要な要素になっていました。医療や介護、年金だけでなく、労働力や消費の担い手として高齢者をどう位置づけるかが問われる時代になっていました。
2026年現在の状況
2026年現在、65歳以上の人口は約3620万人となっています。2026年8月時点では3620万2千人で、2016年の3461万人から約159万人増えています。
一方で、人数の増え方だけを見ると、10年前ほど大きな伸びではありません。2025年9月時点の65歳以上人口は3619万人で、総人口に占める割合は29.4%と過去最高でした。2026年時点でも、高齢者の割合は29%台となっています。
この10年間で起きた変化は「高齢者が急増した」というより、「人口全体が縮小する中で、高齢者が占める比重がさらに大きくなった」と見ることができます。2025年には65歳以上人口そのものが前年より減少した一方、割合は過去最高を更新しました。
「人口ピラミッド」から「人口こま」へ
ところで、「人口ピラミッド」という言葉があります。若い世代が多く、高齢になるほど人数が少なくなる人口構成を、下が広く上が細いピラミッドに見立てたものです。下に厚みがあるため、形としても安定しているように感じられます。
しかし、高齢者が増え、若年層が減少してきた現在の日本の人口構成は、もはや「ピラミッド」と呼ぶには無理があるくらい、形が変わっています。では、日本の「人口ピラミッド」を、他のもので例えると、何になるでしょう?
例えば、上も下も同じ幅の「人口空き缶」とかどうでしょう。持続性のある社会の限界、といったところでしょうか。バランスは取れているように見えますが、押せば倒れる。ピラミッドほどの安定感はありません。
ただ、残念なことに、今の日本はもう「押せば倒れる空き缶」でも説明しきれないほど、いびつな形になりつつあります。例えるなら、「人口こま」が一番近いかもしれません。
上に重さがあり、形だけを見れば不安定です。それでも、回っている間は倒れません。人口の形そのものが理想的でなくても、社会が動き続けることで立っていられる。そんな姿にも見えます。
そういえば、「こま」って漢字では「独楽」、つまり「独りで楽しむ」と書くようですね。
10年後の未来
高齢者が増え、若い人が減り、いろいろな問題が指摘されています。それでも、なんだかんだ社会は回っています。仕事もあるし、買い物もできる。電車も動いている。今のところ、普通に生活できている。そう感じている人も多いのではないでしょうか。
ただ、それは今を生きる人たちが一生懸命「こま」を回しているからなのでしょうか。それとも、これまでの世代が作ってきた制度や仕組み、蓄え、技術などが、昔の人たちからもらった勢いで、今も回り続けているだけなのでしょうか。
人口を、もう一度ピラミッドの形に戻すことは難しいのかもしれません。それでも、ピラミッドに戻せないなら戻せないなりに、「こま」を回し続ける方法はあるのか。10年後の日本がどんな形になっているのか、そんなところも見てみたいと思います。
