「国民的グループSMAP、年末で解散 ジャニーズ事務所が発表」

2016年8月14日の報道概要

ジャニーズ事務所は14日未明、人気グループ「SMAP」が2016年12月31日をもって解散すると発表した。年初からメンバーの独立をめぐる動きやグループ内の確執が報じられる中、事務所は5人での活動を年内で終えることを明らかにした。

SMAPをめぐっては、1月に一部メンバーの独立問題が表面化し、メンバー5人がそろって謝罪する異例の事態となった。その後、グループとしての活動は続いていたものの、解散をめぐる協議が重ねられていた。

突然の発表を受け、ファンからは解散を惜しむ声が相次いだ。年初から続いた騒動の末に迎えたSMAP解散のニュースは、芸能界にとどまらず、社会全体に大きな衝撃を与えている。

2016年8月当時の背景

2016年1月、SMAPの一部メンバーがジャニーズ事務所から独立するとの報道が出て、グループの存続が危ぶまれました。1月18日には5人がそろってフジテレビ系「SMAP×SMAP」に生出演し、木村拓哉さんが「これからもSMAPをよろしくお願いします」と呼びかける異例の対応を取っています。その後、メンバーは活動を続けたものの、5月にはジャニーズ事務所がメンバー全員の契約更新を発表。いったん騒動は収束したかに見えました。

しかし、8月に入り、メンバー間の関係や今後の活動をめぐる協議が続く中、解散の方針が固まりました。SMAPは1991年のデビュー以来、音楽だけでなく、バラエティー番組やドラマ、CMなど幅広い分野で活躍。25年以上にわたって活動してきた国民的グループだけに、突然の解散発表は芸能界を超えて大きな衝撃を与えました。

2026年現在の状況

2026年現在、SMAPは解散から10年を迎え、再結成を望む声が残る一方、5人はそれぞれ異なる道を歩んでいます。木村拓哉さんは俳優や歌手として活動を続け、稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんは2017年に「新しい地図」を結成。3人は2025年にもそろってイベントに登場し、活動を続けています。

一方、中居正広さんは2025年1月に芸能界引退を表明し、5人が再びそろう可能性は、さらに遠のくことになりました。 2016年当時は「5人が再びそろうこと」がSMAPの存続を意味していましたが、現在ではそれぞれが別々の場所で活動する姿が定着しています。それでも、解散から10年を迎えた今も再結成を望む声は消えておらず、SMAPという存在が解散後もなお大きな影響を残していることがうかがえます。

巨大な「帝国」は、どのように崩壊したのか

2016年から2023年までのジャニーズ事務所の主な動き

  • 2016年1月 SMAPの独立・解散騒動が表面化。5人が「SMAP×SMAP」に生出演し、騒動について謝罪
  • 2016年8月 ジャニーズ事務所がSMAPの年内解散を正式発表
  • 2016年12月 SMAP解散。25年間の活動を終了
  • 2017年9月 稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾がジャニーズ事務所を退所
  • 2019年1月 ジャニーズJr.の育成などを担う「ジャニーズアイランド」を設立
  • 2019年7月 ジャニー喜多川氏が死去
  • 2019年9月 藤島ジュリー景子氏がジャニーズ事務所社長に就任
  • 2021年8月 メリー喜多川氏が死去
  • 2022年11月 滝沢秀明氏がジャニーズアイランド社長を退任
  • 2022年11月 King & Princeから平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太が脱退・退所することが発表
  • 2023年 英BBCがジャニー喜多川氏による性加害問題を大きく報じ、事務所が外部専門家による調査・再発防止策に着手
  • 2023年10月 ジャニーズ事務所が「SMILE-UP.」に社名変更。タレントのマネジメント機能を担う新会社を設立し、旧事務所は補償業務に特化する方針を示す

2016年のSMAP解散騒動で印象的だったのは、国民的グループのメンバーでさえ、事務所の意向から自由ではなかったことです。5人そろってテレビで謝罪する姿は、ジャニーズ事務所が芸能界でどれほど大きな力を持っていたのかを、多くの人に感じさせました。

しかし、その後の7年間で状況は大きく変わります。SMAPの解散、3人の退所、ジャニー喜多川氏の死去、メリー喜多川氏の死去、滝沢秀明氏の退任、King & Princeの分裂。そして2023年には、ジャニー喜多川氏の性加害問題を受けて事務所そのものが再編され、「ジャニーズ」という名前まで消えることになりました。

10年後の未来

SMAPの解散から10年。その後、ジャニーズ事務所では人気タレントの退所やグループの分裂が相次ぎ、2023年には事務所の名前そのものが消えることになりました。2016年当時には、SMAPほどの国民的グループでさえ事務所の力には逆らえないように見えました。それほど強大だった組織が、その後わずか数年で大きく姿を変えたのです。

こうした、強力な指導者のもとで大きな力を持っていた組織が、その人物の退場を境に急速に衰えていく例は、歴史上にもあります。秀吉の死後に急速に求心力を失った豊臣政権などは、その分かりやすい例でしょう。一方で、カリスマ的な人物がいなくなっても、その人物が残した仕組みや理念によって影響力を保ち続ける組織もあります。スティーブ・ジョブズ亡き後も成長を続けるアップルは、その対照的な例として考えられます。

カリスマ的人物がいなくなった後に組織がどうなるのかは分かりません。カリスマそのものが組織を支えていたのか、それとも、仕組みが組織を支えていたのか。その違いは、本人が「退場」して初めて分かるのかもしれません。

そう考えると、今なお強い影響力を持つ人物たちの「その後」も気になります。政治家ではトランプ氏やプーチン氏、企業家ではイーロン・マスク氏や孫正義氏。彼らがいなくなったとき、その組織は同じ力を保つのでしょうか。それとも、ジャニーズや豊臣政権のように、求心力を失った途端に大きく姿を変えるのでしょうか。

2016年のSMAP解散から始まったこのニュースの10年後は、1つの芸能事務所の盛衰だけでなく、「強いリーダーがいなくなった後、組織はどうなるのか」を考えるきっかけになるかもしれません。