「『Splatoon』日本ゲーム大賞の大賞に 任天堂の新作が高評価」「『モンスターハンタークロス』が最多販売 ベストセールス賞を受賞」

2016年09月16日の報道概要

 2016年9月15日、東京ゲームショウ2016の会場で「日本ゲーム大賞2016」の年間作品部門の受賞作品が発表され、任天堂の「Splatoon」が大賞に輝いた。2015年5月に発売された同作は、インクを使って陣地を取り合う分かりやすいルールや、独特の世界観などが評価され、優秀賞10作品の中から大賞に選ばれた。

一方、ベストセールス賞にはカプコンの「モンスターハンタークロス」が選ばれた。2015年11月の発売から2016年6月末までの累計販売本数は330万本に達し、対象期間中の最多販売本数を記録している。

2016年09月当時の背景

ゲーム市場では、長く続く人気シリーズに加えて、新しい遊び方を持つ作品も存在感を高めていました。「Splatoon」は任天堂にとって新規の作品でしたが、発売後に子どもや女性にもプレイヤーが広がり、2016年3月期には全世界で427万本を出荷しています。ゲーム内イベント「フェス」も継続して開催され、2016年4月の国内イベントには約79万人が参加しました。

一方、「モンスターハンタークロス」は人気シリーズの新作として2015年11月に発売され、2016年6月末までに330万本を販売しました。新しい遊び方を加えた新作と、長年続く人気シリーズが同じゲーム大賞の場で評価される形となりました。

2026年現在の状況

「Splatoon」はその後もシリーズ化され、2017年には「Splatoon 2」、2022年には「Splatoon 3」が発売されました。「Splatoon 2」はNintendo Switchの普及とともに世界で販売を伸ばし、2017年9月末の時点ですでに361万本を販売しています。 「Splatoon 3」も2024年3月末時点で1,196万本を販売し、シリーズを代表する作品へ成長しました。

一方、「モンスターハンター」もシリーズが続き、「モンスターハンタークロス」の後には「モンスターハンターダブルクロス」などが発売されました。2016年当時330万本だった「モンスターハンタークロス」は、その後もシリーズの一作品として位置づけられています。

ゲーム会社のターゲットは子供からオトナへ

かつてゲームと言えば、家庭用ゲーム機が主流でした。誕生日やクリスマスにゲーム機やソフトを買ってもらい、一つのゲームを繰り返し遊ぶ。親から「いつまでやってるの!」とか「ゲームは一日二時間まで!」と怒られた記憶のある人もいるのではないでしょうか。

その後、ゲームはPCへ広がり、さらにスマートフォンにも広がりました。いまや多くの人が、特別にゲーム機を買わなくても、すでに「スマホ」というゲーム機を持っています。

ゲームの遊び方が広がるとともに、お金の払い方も変わりました。かつてはゲームソフトを買えば、その後は基本的に追加料金なしで遊べました。現在は無料で始められるゲームも多く、キャラクターやアイテム、追加コンテンツなどにお金を払う仕組みが一般的になっています。

こうした変化によって、「ゲームは子供がやるもの」というイメージも薄れてきました。スマートフォンを持ち、自由に使えるお金を持つ大人にとって、ゲームは以前より遊びやすいものになっています。

一方で、継続的な課金を前提としたゲームは、子供にとって必ずしも遊びやすいとは言えません。「ゲームは子供がやるもの」だった時代から、「ゲームは課金できる大人がやるもの」へと、少しずつ重心が移っているようにも見えます。

その中で任天堂は、ゲーム機を家庭に置き、子供も大人も遊べるゲームを作るという方向を続けています。2016年に「Splatoon」が大賞を受賞したニュースは、ゲームの面白さが評価された出来事でした。

10年後の未来

 アメリカでは2025年、5~17歳の子供を対象にした調査で、クリスマスに欲しいゲーム関連のプレゼントとして「ゲーム内通貨」が43%となり、ゲーム機の39%を上回りました。ゲームソフトそのものではなく、ゲームの中で使うお金を欲しがる子供が最も多かったことになります。

 ゲーム会社からすれば、これは自然な変化なのかもしれません。ゲームを一本売って終わるよりも、ゲームを長く遊んでもらい、その中で追加コンテンツやゲーム内通貨を購入してもらうほうが、継続的に収入を得られます。ゲームをサービスとして提供する現在の仕組みには、ビジネスとして合理的な面があります。

 ただ、その結果として、大人にとっては手軽に遊べる一方、子供が時間をかけて熱中し、自分なりの遊び方を見つけることが難しい、「対象年齢が成人」のゲームが増えているようにも感じます。